自選 句集 面白 俳句 段 駄 羅 冗 句 古木の妙 駄句駄句 故郷 紀行 石巻 点描
俳聖講

平成以前ハイセーコーと言う競争馬がいて人気を集めた時代があったがここは競馬とは全く関係のない俳(ハイ)聖(セイ)講(コウ)を捩った遊び俳句の話です。俳聖たちの句を廃句にして遊ぼうという次第、 ハイセイコウ(ハイ成功)しましたらご喝采  

句の一変化
句の一部(季語)を変える
原  句 変化句

つきさしていちもんばしの□□□かな
月さして一文橋の良夜かな  一茶 突き刺して一文箸のおでんかな

くみてしる□□□にむかしなつかしや
酌みて知る温みに昔懐かしや  一茶 組み手知る相撲に昔懐かしや

いちまいの□□のごとくにゆきのこる
一枚のの如くに雪残る    茅舎 一枚の遺書のこと苦に逝き残る

□□□のかくまでくらくなるものか
 春雨の斯くまで暗くなるものか 虚子  水虫の掻くまで苦楽なるものか

わがものとおもえばかろしかさの□□
吾がものと思えば軽し傘の  其角 若者と思えば軽し嵩のデマ

ふるゆきや□□□はとおくなりにけり
降る雪や明治は遠くなりにけり 草田男 降る雪や会話はトークなりにけり

かきくえばかねがなるなり□□□□□
   柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺 子規   餓鬼来れば金が無くなり放浪児
 
乱調句  句の一部が乱れ異なる句意に
原  句 乱 調 句     

       
ける
  痩せ蛙負けるな一茶ここにあり  一茶

       ける
  痩せ蛙
怠ける一茶ここにあり

         

  初時雨猿も小蓑を欲しげなり  芭蕉
       
  
初時雨猿も木の実を欲しげなり

       いわ    
  閑かさや岩にしみいるの声  芭蕉
       いわ   みせ
  閑かさや
鰯に見入るの声

         
  いざさらば雪見に転ぶところまで 芭蕉

         
  いざさらば深雪に転ぶところまで

        じゅうし
  鶏頭の十四五もありぬべし   子規

     じゅうし
  鶏頭の五十四本もありぬべし

       のみ
  痰八斗糸瓜の水も間に合わず   子規

       のみ
  痰八斗酢も飲み街へ間に合わず

        
  降る雪や明治は遠くなりにけり 草田男

       
  
降る雪や苛めは遠くなりにけり

   こん
  金剛の露一粒や石の上   茅舎

   こん
  合コンの露一粒や意志の飢え


 落調句 虫食いの句を其の侭詠む
原  句 落調句

  いちまいのもちのごとくにゆきのこる
  一枚の餅のごとくに雪残る   
茅舎

  まいのちのごとくゆきのこる
         今命のごとく逝き残る

   さみだれやたいがをまえにいえにけん
  五月雨や大河を前に家二軒  
蕪村
 
  
みだれやたい〇〇〇にいえにけん
         乱れ屋台に家二軒

   あらうみやさどによこたふあまのがわ
  荒海や佐渡に横たふ天の川  
芭蕉
  うみやどによこたふあま〇〇〇
         逢う身宿に横たふ尼

  あきふかきとなりはなにをするひとぞ
  秋深き 隣は何をする人ぞ  
 芭蕉

  〇〇きとなりなにするひとぞ
         危機となり何する人ぞ

   めいげつやここにもひとりさるのきゃく
  名月やここにも一人猿の客   芭蕉
  〇〇〇〇もひとりさるきゃく
         いつも一人去る客

  さみだれをあつめてはやしもがみがわ
  五月雨を集めて早し最上川   
芭蕉

  〇〇だれをあつめはやもがみ〇〇
          誰を集め早最上

  たかのつらきびしくおいてあわれなり
  鷹の面厳しき老いて哀れなり  
茅舎
  たか〇〇ら〇〇しくいてわれなり
          高らしくいて吾なり


 五失句  落調句に似るが五文字連続で抜くので難解
原  句 五失句
  もの言えば唇寒し秋の暮    芭蕉   ものいえ〇〇〇〇〇さむしあきのくれ
           喪の家寒し秋の暮
  閑かさや岩に沁み入る蝉の声  芭蕉   しずかさやいわにし〇〇〇〇〇のこえ
           閑かさや岩に死の声
  吾がものと思えば軽し傘の雪  芭蕉   わかものとおもえばか〇〇〇〇〇ゆき
           若者と思え馬鹿行き
  旅人と吾が名呼ばれん初時雨  芭蕉   たびびととわかなよは〇〇〇〇〇くれ
           旅人永久かな世はぐれ
  一枚の餅の如くに雪残る    茅舎   いちまいの〇〇〇〇〇くにゆきのこる
           一枚の句に逝き残る
  咳こめば吾火の玉の如くなり  茅舎   せきこめば〇〇〇〇〇まのごとくなり
           急きこめば魔の如くなり
  芋腹を叩いて歓喜童子かな   茅舎   いもは〇〇〇〇〇てかんきどうじかな
           威も果て寒気同時かな
  樽柿を握るところを写生かな  子規   〇〇〇〇〇にぎるところをしゃせいかな
           握るところを射精かな
  山里は万歳遅し梅の花     芭蕉   やまさとはばんざいをそし〇〇〇〇〇
           山里は万歳を阻止