自選 句集 | 面白 俳句 | 段 駄 羅 | 俳 聖 講 | ![]() |
古木の妙 | 駄羅駄羅句 | 故郷 紀行 | 石巻 点描 |
三十一文字のアナグラムは31×30=930通りあるが和歌の形を維持
しながら完成させるには何首ぐらい可能なものか暇を見て挑戦してみたい
取り合えず14首詠んでみた。<愚作。秀作・読む人任せ 詠み人明日の風任せ>
(註)<百人一首は中段にあります>↓
元 歌 | 石川啄木 | *東海の小島の磯の白砂にわれ泣き濡れて蟹とたはむる ・とうかいのこしまのいそのしらすなにわれなきぬれてかにとたはむる |
アナグラム |
試 用 こんな感じで詠めば出来栄えを期待しなければ100首くらいならそう難しくもなさそうだ。 然し、この無駄な努力も評価してくれる人が居なければ〇〇に描いた餅に過ぎない無用の産物に他ならない。 四月馬鹿 得意気に書く アナグラム |
②海棠の裾に菜の花濡れ残る無駄に別れし時今知らで ③囲いなす吾に片時白む野は唸る能登にて島の磯濡れ ④蟹生まる磯の白砂途切れぬに貝のこの肌割れて虚しと ⑤別れ来てどの島はたと祈れずに後悔初むる知らぬ名なのに ⑦浪速訪い屠蘇傾きし恋知らす蟹無うなれば乗る手呑まれぬ ⑧窓の外浮名儚し恋知らず変れぬ野にて無駄に祈れる ⑨墓石に届き添う手の悲しむに忘れぬ子らの霊のまた鳴る ⑩鴇草の翔てぬは哀し虫の害吾祈る間に子等になれずと ⑪晴れたる野 永久に哀しきこの惑い嘘逃れして無為に濡らすな ⑫別れじと愛いその恋に呑まれしに成すとて成らぬ青春の傾き ⑬岩手から石巻訪う春なれど野々に廃れぬ名こそ昔に ⑭過去と今嘘に照らしぬ戯れの意地になる時為す野の別れ |
アナグラム百人一首 |
001 | 天智天皇 アナグラム |
①蜻蛉連れ粟生も見頃に露の惑い 小川の原の香りぬ野点 |
002 | 持統天皇 アナグラム |
①逢ふて直ぐ過ぎにし頃の妙の間も 遥けき城や香舗奈良で持つ |
003 | 柿本人麻呂 アナグラム |
①長き夜を山車の流しの一踊り 彩の間延びし胸も借りおり |
004 | 山部赤人 アナグラム |
①歌謡ふか笛の音揺らいで路地の雪 田の地は凍れ濁り包みて ②富士の嶺に初雪降りて浦晴しか野の歌声だ露色立ちて |
005 | 猿丸大夫 アナグラム |
①雉鳴かば山奥の声聴け確と 不惑ぞ憎み紅葉なき秋 |
006 | 中納言家持 アナグラム |
①公魚の白きに今日を馳せる酒 霙 霜置く夜の新発田に |
007 | 小野小町 アナグラム |
①いろは歌が華の綴りと成りけらし 吾が意に魔伏せ目に何観る夜 |
008 | 喜撰法師 アナグラム |
⓵端間近住むは人なり親とこそ 負を生み弥生海神の甲斐 |
009 | 安倍仲麻呂 アナグラム |
①浅香山月欠け出でし間に見れば 坂なる原の虎落伏すのみ |
010 | 蝉 丸 アナグラム |
①雲走る枯れても残る朝の霜 夕も還らぬ惟や関川 |
011 | 参 議 篁 アナグラム |
①来ぬ人と逢はで待つ夜の島影果て 薗田池やら脇に眠りつ ②私らは生きて問ひぬや夜明けまでの結果は舟の小窓に吊りぞ |
012 | 僧正遍昭 アナグラム |
①風が吹き雨の音引く端暫し試す世と閉ぢ彼の文字淀む ②雲留め雨呼ぶ風の日が沈む違った音の牧場視しよと |
013 | 陽 成 院 アナグラム |
☆つくはねのみねよりおつるみなのかわこいそつもりてふちとなりぬる ①舟降りて恋も実るよ若作り 寝ぬ地鶴見の隣ぞ夏場 |
014 | 河原左大臣 アナグラム |
①句のみちに乱れし故の黙に痴れ並ぶ地刷りの染に吾無く ②誰ゆゑに振られ乱れし梔子の名のみ散初め沸くものに似つ |
015 | 中納言行平 アナグラム |
☆たちわかれいなはのやまのみねにあふるまつとしきかはいまかへりこむ ①立入れば姉川の名に踏み惑い 松伐る山の鹿ばかりへ混む ②花の山に集まる今の嶺へ来む別れ難しと一理は深き |
016 | 光孝天皇 アナグラム |
①庭出でろ春のこの手に雪固めつ 吾が名吾が振り右手も包む ②若者のために変る気吐いて泥む君が譲りて伝に転ぶは |
017 | 在原業平 アナグラム |
☆ちはやふるかみよもきかすたつたかわからくれなゐにみすくくるとは ①苦楽とは泣かず駈る淵黄泉に発つ 夜半井水繰る別れ難きも ②膨れゐる早霞立つ最上川鴉啼く夜は北に散る毒 |
018 | 藤原敏行朝臣 アナグラム |
①眩む目と霞みし目さへ灯の消える 夜に波寄るや冷ゆ夜の野路よ ②村雨の駅に寄る人皆欲目夜の部屋隅秘し夜のゆかし |
019 | 伊 勢 アナグラム |
☆なにわかたみしかきあしのふしのまもあはてこのよをすくしてよとや ②甘柿は渋無しを以て好しと和す味のこの薬神の世に立て |
020 | 元良親王 アナグラム |
①傷ましく哀れと想う侘を以て 睦みぬ尾花になぞる名は恥じ ②今はたと吾は思ひぬ罪無くに話を逸る手も青葉踏む無し |
021 | 素性法師 アナグラム |
①子飼なり虫は名付けをまいまいに 月明りの角光る基地跡 ②夏祭熱き命を祈るまじと愛無き過去は陰りに向ひ |
022 | 文屋康秀 アナグラム |
①吹き荒れし郁子の空風老い憎しと 古き野良焼く天をば去らむ ②嵐山と峡を吹く風比ぶれば野辺の寒さに秋を知るらむ |
023 | 大江千里 アナグラム |
①月あれば人混み千々に希望尽き 怪我にしものかは哀れならねど ②あの木戸は父に訣れの喪に明けしが秘密は練られ粗忽無き途 |
024 | 菅 家 アナグラム |
①此の真日の墓に手向けし紅葉霧に 喪のあと誦さぬ見(まみ)へた山に ②旅に逢へず紅葉の里に来し民の間々に煙も吐かぬこの山 |
025 | 三条右大臣 アナグラム |
①憎し仲も寝ながら盛る憂晴し 山大はづれ出し野一夜に ②山里の生活に覆はれ中々に熱呼び齧る憂さ晴らしても |
026 | 貞 信 公 アナグラム |
①濃い闇間沖間荒場の股旅の 紅葉見事な胸揺らぐ広場 |
027 | 中納言兼輔 アナグラム |
①生きて見て神と替るる無為なるか 野原木枯し泉且つ湧き |
028 | 源宗于朝臣 アナグラム |
①乙女さへ寂しぞ女も去りぬれば 春も狭山とも斯く舞ふ湯酒 |
029 | 凡河内躬恒 アナグラム |
①惑はせるお心置きなく摘む萩の 当やら折らば霜の柱に |
030 | 壬生忠岑 アナグラム |
①野は蜻蛉ばかり見えしよ喪の明けし 仮無き有なり荒れ継ぐ別れ |
031 | 坂上是則 アナグラム |
*能登淋し消ゆる虹跡尼寺の幟朝げに烟らる烈気よ |
032 | 春道列樹 アナグラム |
*和歌山の二里も駆けたり風剥がれ 馴染も逢へぬ波頭蹴る |
033 | 紀 友 則 アナグラム |
*はるのひのたかさにこころひくかりのなつむきひけとはなのちるらし |
034 | 藤原興風 アナグラム |
*仕方無さ奈落に誰を求むるか 喪の待つ加護の非とも咽にし |
035 | 紀 貫 之 アナグラム |
*故郷の妣は昔に匂いける 厭ひごころもさぞかしならず |
036 | 清原深養父 アナグラム |
*蜘蛛の囲に抗い鳴ける夜をつるむ 未だ月寄らぬ夜話の常夏 |
037 | 文屋 朝康 アナグラム |
*知らぬ地ぞときめき募る初雪の 福島辺り野良に風抜け |
038 | 右 近 アナグラム |
*価値のあるも人は命を重く見し 数忘らるる負ひし名の果て |
039 | 参 議 等 アナグラム |
*人の名は浅茅しのぶか小野まり子 相手同志の輝度罵られ |
040 | 平 兼 盛 アナグラム |
*一人訪ふ恋の奴隷と想ふ野に 早やも野駈けに侘ぶ出城まで |
041 | 壬生忠見 アナグラム |
*恋捨てし不和が仲未だ逃げきれず 齢こそ二十歳想ひ潜めり |
042 | 清原元輔 アナグラム |
*千切り絵に無き筒袖を絞りなす 浜松見たか都との時差 |
043 | 権中納言敦忠 アナグラム |
*あの後も昔の頃を想ひ出に 子の母見れば部落去りけり |
044 | 中納言朝忠 アナグラム |
*途を違ふ哀しみも増し恨み花 敢て座を解く模糊の倣ひに |
045 | 謙 徳 公 アナグラム |
*想いとは身の辺痛きに哀れなり 吠面かきぬふと非も並べて |
046 | 曽禰好忠 アナグラム |
*ゆらゆらと渡る恋路を耐え忍ぶ 寡黙な道を伸びと経ぬ名か |
047 | 恵慶法師 アナグラム |
*病む激は一人暮らしの寂しきに 宿れる見栄ぞ姉に声聴け |
048 | 源 重 之 アナグラム |
*衣打つ風を名のみの己見て 悼みを分け抱く重い訃の中 |
049 | 大中臣 能宣朝臣 アナグラム |
*焚火燃え冷える春夜の曇りつつ 着物を穿かし声のみぞ思へ |
050 | 藤原義孝 アナグラム |
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051 |
原実方朝臣 アナグラム |
*金雀枝は斯くも刺草藪の木と 陽射し詰るも面差しを燃ゆ |
052 |
藤原道信朝臣 アナグラム |
*暮るる橋明けぬ今朝とも抛り為し 諦めながら奈良の馬鹿惚れ |
053 |
右大将道綱母 アナグラム |
*吊るし柿嘆く間友の来つ寝ざる 陽よ浴びる鳥俳歌に伸ばし 〇<遊びました>(鶴・鹿・熊・狐・猿・鵯・家鴨・烏賊・・・)が入ってます |
054 |
儀同三司母 アナグラム |
*忘れじの今日を命の行末は 義理欠けたれば友が仲まで |
055 |
大納言公任 アナグラム |
*得難き名寝て寂しけれ泣き濡れて 声細くなり辿れこの花 |
056 |
和泉 式部 アナグラム |
*想い出の恋の仄かよ窓に逢ひ 抗ふ度のごと些もならむ |
057 | 紫 式 部 アナグラム |
☆めくりあひてみしやそれともわかぬまにくもかくれにしやはのつきかな *霙解く我が家はながに隠れ野に 待つも屋敷で巡り逢ひても |
058 | 大弐 三位 アナグラム |
*袖拭けば流行病の参らざる 一夜の風邪は哀れさを誦す |
059 | 赤染衛門 アナグラム |
*月の原悲しみて世を捨てし間の 情けてふ間もかたぶく寝屋を |
060 | 小式部内侍 アナグラム |
*陸奥は尾上の窓の笈蹴れば 数多踏みたて押す間も病みし |
061 | 伊勢大輔 アナグラム |
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062 | 清少納言 アナグラム |
*世は変る友に逢ふ夜を飾るとて そのノリ晒せきこしめゆ翅 |
063 | 左京大夫道雅 アナグラム |
*仲も良し人を想ひて只今は 無頼名ばかり途絶えなむ伝手 |
064 | 権中納言定頼 アナグラム |
*描きし絵の和に得た多岐の歌合せ 有らる白酒現われ乾せり |
065 | 相 模 アナグラム |
*恨みにも鬼こそ出さぬその恋を 詫びて朽ちある尚虚しけれ |
066 | 前大僧正行尊 アナグラム |
*もろともに何やら薫りよしなるも 朝日は雲と音へ晴れまじ |
067 | 周防内侍 アナグラム |
*頑なに春夜の枕慣れ簸たし 夢を傾け名残の春ぞ |
068 | 三 条 院 アナグラム |
*長き夜も逸るこころに打つ手無き 僻害の子等抗へば死に |
069 | 能因法師 アナグラム |
*畑並に山道辛く分け白む 野野の辺りは霧の模深し |
070 | 良選法師 アナグラム |
*膨れ来し夏雲優し鮎を追いて 久の訪い果て流れに立ちむ |
071 | 大納言経信 アナグラム |
*冬ざれの真白き館波止に落つ 風の訪いなば荒れて泡吹くぞ |
072 | 祐子内親 王家紀伊 アナグラム |
*二の館男浜駈け明日みな そして濡れもす園野菊晴 |
073 | 前権中納 言 匡房 アナグラム |
*山越えの酒田の港をきらり射す 明けの桜に佇む者か |
074 | 源俊頼朝臣 アナグラム |
*日和憂いやませの欠片凍れ解けば 春野の門を城をも落つぬ |
075 | 藤原 基俊 アナグラム |
*朝露に風戻り来て去ぬ後は 生きしをこの秋散目も折れし |
076 |
法性寺入道前 関白太政大臣 アナグラム |
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077 | 崇 徳 院 アナグラム |
*母痩せて笑む庭椅子に別るるも 枷を着た身の哀れとぞ思ふ |
078 |
源 兼 昌 アナグラム |
*声透く夜鴨めき沼の幾周り 朝寝せし夜の淵となりにし |
079 | 左京大夫顕輔 アナグラム |
*雲鬻ぐ永の迷いの自棄酒も 絶えつ秋風に鶴の来たれり |
080 | 待賢門院堀河 アナグラム |
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081 | 後徳大寺左大臣 アナグラム |
*泣かる時明日無き月の蝸牛 あれは其の子を祟れる仏 |
082 | 道因 法師 アナグラム |
*思ひては侘も命の憂きにある 涙を絶えぬ花も去りけり |
083 | 皇太后宮 大夫俊成 アナグラム |
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084 |
藤原清輔朝臣 アナグラム |
*晴止まむ亦の心の恋しきと 永らへば美し愛い世ぞ沁みし |
085 |
俊恵 法師 アナグラム |
*鴉鳴け寺の屋根よりお日様へ 早駈け森の影も縺れ合う頃 |
086 | 西行 法師 アナグラム |
*若ノ浪は親名を張るも相撲とて 尚勝ち焦がる突き・投げ賭けた |
087 | 寂蓮法師 アナグラム |
*雪も又冷めぬる灯点く霧の野の晴たまゆらの墓地に向き合ふ |
088 | 皇嘉門院別当 アナグラム |
*一人寝のあしなへの身を横たえる 初雪の屋に楓侘しく |
089 | 式子内親王 アナグラム |
*寝ながらも恥じる言葉の絶えた夜へ その名へ賜う終りの寄する |
090 |
殷富門院大輔 アナグラム |
*早瀬波蘆の間に濡れ袖も濡れ 偶に空色叔父の墓美し |
091 | 後京極摂政 前太政大臣 アナグラム |
☆きりぎりすなくやしもよのさむしろにころもかたしきひとりかもねむ *迅き夜霧炉火燃やし寝む肩寒し 雁鳴く頃も野に百舌しきり |
092 | 二条院讃岐 アナグラム |
*その顔に声嗄らしいぬはおぞましき 侘しも侘し刀禰の身で泣く |
093 | 鎌倉右大臣 アナグラム |
*夏寝の夜永きに付くな儚さも 明石の駒の名もて小舟も |
094 | 参議雅経 アナグラム |
*故郷の山風嬲り秋寒く 夜々の酒持て丑三ツの頃 |
095 | 前大僧正慈円 アナグラム |
*見初めたに叶ふ間無きぞ憂く木瓜の 世捨ての撓み大坪に楚歌 |
096 | 入道前 太政大臣 アナグラム |
*荒らぶ波古りゆく庭の名ばかりは その雪分けて習志野も去り |
097 | 権中納言定家 アナグラム |
*綴れ過去恋に身を焼く松浦の 主の遠きや船の炎ゆ帆も |
098 | 従二位家隆 アナグラム |
*嬉しなる夏の河原のそよぐ風 猶走り逝く禊退けるぞ |
099 | 後鳥羽院 アナグラムラ |
*冬海も人無き人を知らしめよ 絵も持ち想ふ重荷を除くは |
100 |
順徳院 アナグラム |
*桃の花仄かに如きや古き木の 余りある自負詩も無なりけり |
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