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俳画集(1)

       

 ぶらさがるみのむしねこのめにゆらぐ   ねこパンチさむさなんかにまけないぞ  こひねこのこひのあいてをいっしけり



  

 きたふけばやねうらべやにこもるねこ  だんぼうのひざへあまえて ミャー ミャー ミャー


          

  とおふじのゆきをたまひておしのはる    ひのとりのたちのぼりゆくじゅひょうかい いづるひとあおきじゅかいとじゅひょうかと

    

 じんじゅつのおよばざるいきたきいつる   ゆきしまくとうげきつねのこえもなし

        

はつゆきやせいちとかしてせいかなり  くれなむとする日にしみてあきさくら  ひさびさにはれしゆきだがいそぐなよ

                                                                     
 ほしぞらにこなゆきまはすよあけまえらいとのあかりしじまくずせり
 とおのねかしらゆきゆらしかねのおと★ ☆しらゆきのしばかきかはしのきゆらし

   
 万緑や白波たつる渓の聲  青蔦に埋れチベルの鐘亘る 母の日や壁に拝む母の顔

     
 木下闇人待ち貌のベンチ二基  娶るなら虎魚のやうな女がいい  高言を縫ひ草笛の透き通る


老残にして山墓へ盆の月

ポンと音しそうなダリア三重奏

足の初風驚きよりは安堵かな
  
  
木の枝で釣った秋鰺夢の中     
       
記録的猛雨の果の暴れ瀧
   
    花火師の菊花残光夜を統ぶる
 
桃の性明日は市場へ嫁ぐ身ぞ

雲の峰標高壱萬二千粁
 
    
との曇色褪せもせで木槿咲む

炎天を傘にガザニア咲誇る

酔芙蓉目立たぬやうに酔ひて咲く
 
    片陰の静寂にあえぐ過疎の邑
 
醜女ほど芋虫華麗なりし羽化
 
B-29は死語にあらざり敗戦忌
 
     ミニトマト生活を支ふ赤ダイヤ

   秋風古刹の屋根の鉄銹美
 
草原へ律の調べを運ぶ風
 
    時計草日をゼンマイに昏残る
 
白鳥に安らぎ頒つカルデラ湖
 
子は知らぬ二百十日の暴風を
  
長袖を天日に曝し秋の色
     
義理チョコを孫から貰うバレンタイン  枝付きの枝はおまけの豆を買ふ  犬嫌ひ犬の目も又冷ややかに 
 
炎天の大輪歪む日照度
 
はせを碑の裏側までも灼けゐたり
   
 暁光の大河に律す曼珠沙華
 
丸窓の障子に月を象る暾
 
暗雲西空被覆二百十日
 
      早逝の兄の化身か狐の剃刀
 7
不器用に咲いて日陰の鳳仙花
 
啓蟄の土盛上り歩き出す
  一筋縄でいかぬ縞蚊や秋の畑
          
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