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回文小説


宮本武蔵 巌流島の決闘(旧仮名遣い) 前半後半たいこめともとれる回文です  
  
    しりなばときはかんえいせんこくじだいそとうつかぜなりてほのおかすかなつきのもといかしたけんごうとなだかきむさしとこじらう
    知りなば時代は寛永戦国時代外打つ風なりて炎微かな月の下イカシた剣豪と名高き武蔵と小次郎
   がんりうじまにしかけしけつとうもはたしあいかきしこじらうつばめかへしをもてまてばむかってでむくむさしはかいけづり
   
巌流島に仕掛けし決闘も、果し合書きし小次郎、燕返しを以て待てば、向かって出向く武蔵は櫂削り
  
 かいすらなぎなたかはりなればいざきしときれはのよきかたなはしんけんしとよめじけんあくだようとうとたつかにいつばめ
  
 櫂すら薙刀替りなればといざ来しと「切刃の良き刀は真剣死と読めじ険悪だ」妖刀と立つかに居、燕
   かへしはのきかはしかちたるきうくはつまつけかいあしだは はたしあいがけつまつはくうきるたちがしばかきのはしへかめはついに
   返しは退き躱し勝足る窮苦果つ間突け櫂圧し打破 
果し合が結末は空斬る太刀が柴垣の端へ噛めば遂に
   かったとうとうよたくあんけじめよとしんげんしはなたかきよのはれぎとしきさいはれなりはがたなぎならずいかりつけいがはじさむく
   勝ったと訴うよ。沢庵けじめよと箴言し鼻高き世の晴気とし記載晴なり波形凪ならず怒りつ慶賀波路寒く
   むてでつかむはてでもおじへかめはつうらじこしきがいあしたうあもうとつげしけがしにましうりんがうらしぎとじさむきかたな
   無手で掴む果までも怖じへ瓶放つ浦路越し気概明日は舞うと告げし怪我死に魔臭燐ケ浦矢籠綴じ寒き刀
   とうこんけだしかいとものきづながすがおのほてりなぜかつうとそいたしくごんせいえんがはきとはなりし
   闘魂けだし櫂 友の絆が素顔の火照り何故か通と添いたし苦言声援が覇気とはなりし


(纏め)しりなばときはかんえいせんこくじだいそとうつかぜなりてほのおかすかなつきのもといかしたけんごうとなだかき
    むさしとこじらうがんりうじまにしかけしけつとうもはたしあいかきしこじらうつばめかへしをもてまてばむかって
    でむくむさしはかいけづりかいすらなぎなたかはりなればいざきしときれはのよきかたなはしんけんしとよめじけん
    あくだようとうとたつかにいつばめかへしはのきかはしかちたるきうくはつまつけかいあしだは はたしあいがけつま
    つはくうきるたちがしばかきのはしへかめはついにかったとうとうよたくあんけじめよとしんげんしはなたかきよの
    はれぎとしきさいはれなりはがたなぎならずいかりつけいがはじさむくむてでつかむはてでもおじへかめはつうら
    じこしきがいあしたうあもうとつげしけがしにましうりんがうらしぎとじさむきかたなとうこんけだしかいとものき
    づながすがおのほてりなぜかつうとそいたしくごんせいえんがはきとはなりし

 


武蔵外伝 
若き日の新免武蔵(たけぞう)・本位田又八・お通

 なはがいようとはなしはむかしへさかのぼるさいごかなしみおりとたつたひととききえざるひひとりまたはちを
 名は概要と話は昔へ遡る。最後悲しみおりと経ったひと時消えざる日。一人又八を

 のこしつつさんがはしるたけぞうこいしとおいしつうてきいおびひとりまたはちはたまつたいかり
 残しつつ、山河走る武蔵恋しと、追いし通。敵意帯び、一人又八は溜った怒り。

 つうはおれのおんなだつたとかたあしこかんけりてはやはりなぜかつうのとくなもちはだまつてた
 「通は俺の女だった」と片足股間蹴りては矢張り何故か通の徳な餅肌待ってた。

  おらはどんなにかつうをきづかつていたか たのもはんはなれずば たけぞう おおばかな ういとこなしかおで
 「俺らはどんなにか通を気遣っていたか他の模範はなれずば武蔵大馬鹿な愛いとこ無し顔で

 おかしなこというなかはおおうそけたはずれなはんぱものだかたいてつがつきをうつかになんとはらをたてつ
 
可笑しなこと言う、中は大嘘、桁外れな半端者だ」硬い鉄が月を打つかに何と腹を立てつ

 またはちもなく
とのうつかぜなりはやはてりけんかごしあだかとたったなんおのれをばうつりがいたつ
 又八も泣く。外の打つ風鳴り早果てり、喧嘩腰徒かと断った難、己をば棄つ。利害断つ

 またはちはだまりとびひおいきてうつしいおとしいこうぞけだるしはがんさつつじこのおちばだまりとび
 又八は黙り飛火追い来て打つ恣意落し憩うぞ。気怠し破顔さ、ツツジ此の落葉溜り跳び

 ひるさえききととびたつたとりをみしながこいざるほのかさえしがむはじなばとうよいがはな
 昼さえ嬉々と飛び立った鳥を見し、汝が請いざる焔の香さえ顰む。恥じな罵倒宵が華。


【短編小説風たいこめ】
【たいこめ】武蔵熱しよ<むさしねつしよ>→←<よしつねしさむ>義経辞さむ【たいこめ】
 むさしとこしろうとのものかたりかきようそうもきかなはしけにとねつしよ
 武蔵と小次郎との物語書き様相も聞かなば繁にと熱しよ
 
いけんへとかしうつうもかたきのこしろうはにくきつみとなしかおみつかつ
 異見へ咎強う。通も敵の小次郎は憎き罪と為し顔見つ。且つ
 
つうかういときむさしはかなしきとしりしとこすいはきしによるなん
 通が愛い時武蔵は悲しきと知りしと。湖水は岸に寄るなん
 
せんこくしたいたすかすしかいかつほうほしさむしひのてはきとしいあてと
 戦国時代だ。透かす視界活法星寒し日の出は輝度、四囲当処
 
いけんへしはおおうよしんさによ きたいたきたれま うてしとこの
 威厳へ志は覆うよ紳座に世 期待だ来たれ魔、討てじ何処の
 
もとしよた ねつしよかちたんきしききといさんてしかむしんたいか
 裳と恕だ。熱暑がち肝気し巍々と勇んで
む進退か
 かいたんしむかしてんさいとききしきんたちかよしつねたよしとものことしてうまれた
 快男児昔天才と聞きし公達が義経だ。義朝の子として生れた。
 
きたいたきよにさんしようおおはしへんけいとてあいしときはてのひしむさしほう
 稀代多技、夜に三条大橋、弁慶と出逢いし時果て伸びし武蔵坊
 
ほつかいかしすかすたいたしくこんせんなるよにしきはいすことしりしと
 撲戒傳かす。怠惰し苦言せんなる世に死期は何処と知りしと
 
きしなかはし さむきというかうつつか つみおかしなと みつきくにはう
 来し中恥じ、寒きと言うが現か。罪を科しなと満つ危惧に這う
 
ろしこのきたかもうつうしかとへんけいよしつねとにけしはなかきもうそうよ
 路地、此の北が毛越寺かと弁慶、義経と逃げしは永き妄想よ。
 
きかりた かのものとうろし ことしさむ
 義が理だ、彼の者訪う路地、弧とし寒。