・・・・・・・・・・・・・・・・

回文塾

 

初歩回文

俳句回文

元旦干支

感嘆短歌

都道府県

歳時記

たいこめ

短編小説

 

だいさんじのしんさいだ
大惨事の震災だ

 

序文回文


* 東日本大震災 2011・03・11(金)14:42 震度7の地震 
///               15;40頃  未曾有の大津波 来襲す

 


             そうこくふ てんさいなり やりないさんで ふくこうぞ
   <作文形式>   相剋譜天災なり遣りな勇んで復興ぞ

       そうこくふてんさいなりしかしでもさんけんしてまことにきいさじなりともないはけしきゆれとも
      相剋譜 天災なりし河岸でも散見して実に奇異さ 地鳴り伴い 激しき揺れとも

       だいしんさいとひきなみはつなみのきざしとしりてにぐやはんししゃゆくえふめーともいまやこすいちまんにん
      大震災と引き波は 津波の兆しと知りて逃ぐ夜半 死者行方不明とも今や超す一万人

       まちいずこやまいもとーめふえくゆやじしんはやくにてりしとしさきのみなつはみなきひどいさんじ
      街何処 病も遠目増え悔ゆや 地震は厄に照りしと示唆 着のみ夏は見なき酷い惨事

      いだもとれゆきしけはいなもとりなしさいきにどこまでしんけんさもてしかしりないさんでふくこうぞ
     韋駄戻れ雪布けば否も取り成し 再起に何処まで真剣さ持てしか知りな勇んで復興ぞ

・・・

 

序文回文
きかえまえかき
貴下え前書

 


       なかんぜどんさいじもがんばればてんさいなみよかいかんしいかのかんたんしは
       泣かんぜ 鈍才児も頑張れば天才並よ 快感詩歌の感嘆詞は
       せわ あしき おおげさな りくつで いもおかしい か つ ながすぎては
       世話悪しき大袈裟な理屈で意もおかしい 且つ長すぎては
     
  しんぶいがなんかい むと ひとも りかい できてない かい だからかく
    
    深部意が難解 読むと人も理解出来てない歌意 だから書く
    
   かんたんたんか くがら かた いがいなできで いかりもとびとむよ
      「感嘆短歌」句柄 形 意外な出来で怒りも飛び富むよ
    
   いかんなかいぶんしはできずかなづかいしがおもいでつくりなさけおおきしあわせは
    
   遺憾な回文誌は出来ず仮名遣い詩が想い出作り 情け多き幸せは
       しんたんかの かいしんかいかよ みないさんではれ はんがもし いさんと せんかな
       新短歌の快心開花よ みな勇んで張れ 版画もし 遺産とせんかな
  

 

  

舌   代

 
   俳句、川柳,狂歌、駄洒落、回文、段駄羅・・・ets
  『ことばあそび』を数えれば枚挙に暇もないが、誰でも簡単に出来る遊びとなれば
   回文が一番ポピュラーな遊びかも知れない。
  『たけやぶやけた』『このこどこのこ』などは回文と言う呼び名は知らなくても
  逆さに読んでも同じに読める言葉だとは子供でも知っているだろう。回文をやり
  だすと何でもひっくり返ししてみたくなる。回文には前後同文のもの(正回文)と
  反対に読むと別の意味を持つ回文(たいこめ)とがある。又、清音、濁音、拗音、
  音引なども完全に返す事を義務付けたものと、これらを混用してもいいとする幾つ
  かの決め事があるようだ。一般的な決め事と私なりの決め事を下記致します。

・・・・・・

 

   回文の決め事

一般的な決め事

私の決め事


 @ 左右(上下)同文である事
  
 A 清、濁、拗音は同じに読みにする

 B 同韻律(など)は
    共用出来る

 
 C
「じ・ぢ。ず・づ」など、どちらを使用しても良い
 
 D 音引()拗音(っ)は読んでも読まなくても良い

 E 伸ばす音は音引(−)も使用できる

 F 原則として旧仮名遣い禁止 但し俳句、短歌
    詩歌、時代小説などは旧仮名も容認
 


 D 音引(−)拗音の(っ)を一方で省くことをしない
  <例>
 (A) × いさいないさい(一切無い差異)
      いさいないさい(一切無い殺意)

 (B) × さすがサカスだねかねだすかさがすさ

    ・・・・(流石サーカスだね 金出すか〇探すさ)
     〇 さすがサカスだねかねだすカ―さがすさ)
         (流石サーカスだね 金出すカ―探すさ)

 
Eの例   ドはどろ(ロードは道路)

 F 旧仮名遣いの用例 (俳句形式)
    ふゆなればえきのひのきえはれなゆふ

       (冬なれば駅の灯の消え晴れな
            その他は一般的なルールに従っています

短い回文なら清濁も前後合せた回文も可能だが、100文字以上になるとなかなか難しい

*なきしなかもがきひきがもかなしきな ―――――(鳴きしなか?き引鴨哀しきな)

 

正回文と混用回文の例

 

正回文(清濁共正しく返したもの)

混用回文(清・濁・拗音など混用したもの)


 *なんだよだんな  (何だよ 旦那)

 *もももももすももももも (桃も桃 李も桃)

 かんしゃしたしゃしんか (感謝した写真家)

 *かんしゃしないがいがいなしゃしんか
        (感謝しないが意外な写真家)
 
 *わたしとおいこ こいおとしたわ
           (私と甥子 恋落としたわ)

 *したしいこのひとと ひのこいしたし
        (親しいこの人と火の恋したし)
 
 *ねよいこいるわ わたしもすきできすも
             したわ わるいこいよね
    (寝良い娘いるわ 私も好きで
            KISSもしたわ悪い恋よね)


 【俳句式】

 
なきしなかもがきひきがもかなしきな
          (鳴きしなか?き引鴨哀しきな)

  【短歌式】

 
なはのこるびのばら きらびなはいだい
        はなびらきらばのびるこのはな
   (名は残る美の薔薇煌び名は偉大
       花びら截らば伸びるこの花

 
【詩歌式】

 こいよいますなはまいずこきゆるふしんか
 もどれしとききしにしぼよよぼしに
 しききとしれどもかんしふるゆき
 こずいまはなすまいよいこ

 (恋よ今 砂浜いずこ 消ゆる不信か 
  戻れしと聞きしに思慕よ 
  夜星に如き季と知れども 
  諫詞降る雪 来ず今 
  離すまい好い娘)

 


 ちから  (力勝ち)

 しょし  (諸事良し)

 *じょばんはよし  (序盤は良し)

 はははははでもよはよもてばばはばば
    (母は母でも世は世以て婆は婆)

 かんじゃしたしやしんか (噛んじゃ親し野心家)

  
【俳句式】

 *いちがつやるすになにするやつかぢぃ
       (一月や留守に何する奴か 爺)

 *ゆばもすみにがつはつにみ
       (湯場も澄み二月二十日に水も映ゆ)

 *かいせーのさんがつんさのいか
           (改正の三月監査納税か)

 *ながこいさしがつはつかじさいごか
        (永請いさ四月果つ火事最後かな)

  
【短歌式】
 とりがなきつゆしみたうごつばきさき
        
はっこみしゆきなりと
      (鳥が鳴き梅雨沁みた雨後椿咲き    
           八甲田見し齊槻無かりと

  
【詩歌式】

 そよぎよき きたははるひの しんねんを
  はたたていわいえがおみえひごろよきなに
  えしこともいまやかけはしとみのみ
しは
  け
やまいもとこしえになきよろこびえみ
  を
えいわいてたたばおんねんのびるは
  
たききよ

   
(戦ぎ良き 北は春日の 新年を
    旗立て祝い 笑顔見え
    日頃良き名に得し事も 今や架け橋
    富の巳年は怪我病も永久に無き喜び
    笑みを替え 祝いて立たば恩念じ
    伸びる羽摶き 清き世ぞ)
  ・

 

回文の作り方


    回文を『文』と言うからには一文字は勿論のこと、二文字や三文字では
   『かい文』とは言えまい。確かに「桃」「トマト」などを文章とは言わ
   ない。然し「厭い」「打とう」「絵と絵」「音を」などは短い文とも言え
   よう。つまり名詞だけでは文として成り立たないが、名詞+助詞(動詞・
   形容詞など)であれば文として捉えることが出来る。 
   だが、回文の面白さは三文字や五文字では中々表現出来ない。せめて仮
   名書きにして七文字くらいは最低必用なのではないだろうか。
   「ははははは(母は母)」「ももももも(桃も桃)」など同じ文字だけ
   で回文になるものもあるが、漢字書きにして一つの作品の中に出来るだ
   け同じ文字を使わない方が良いとされる回文では余り評価されない。
   では
@「はははばば(母は婆)」A「ももももも(桃も腿)」としてみ
   よう。 @は母もお婆さんになったとの意味にもとれるが、Aは桃は腿
   ではないから回文として不成立と言うことになるのです。
   回文はただ後ろから読んでも同じならいいと言うものではありません。
   読んでみて違和感の無い文章となるよう心がけましょう。

   作り方を説明する前に『臍語(せいご)』と言う言葉を覚えて下さい。
   これは私の友人の造語ですが、回文の中心に来る文字のことです。
   臍は体の真中にあることから、一時「わが県こそ地球の臍」と名乗りを
   挙げる〇〇県や××県が矢鱈増えたことがありますが、回文の臍は一文
   に一つです。ここからはこの中心にくる文字を『臍語(せいご)』と記
   しますので宜しくお願い致します。

    
よこいせばきみもつくりなかいぶふいかなりくつもみきはせいごよ
    誉恋いせば君も作りな回文譜 如何な理屈も幹は臍語よ

                       赤文字【ん】が臍語です

 


  回文は誰でも簡単に作れます。先ずは言葉を書いて後ろから読んでみましょう。
   「
かんたん」は逆にすれば「んたんか」となります。この場合
  
@「んたんか」  A「ん・た・ん・か」  B「ん・たんか」
  C「んた・んか」 D「んたん・か」
 の五つのパターンがあります
  どのパターンを使うかは前後にくる言葉によって違ってきます。
  日本語では「ん」で始まる言葉はないので「ん?たんか」などのよう
  に疑問形にして使うこともありますが文字を足して意味のある文にし
  ていきます。

  @のパターン(イ}かんたんんたんか (ロ)んたんかかんたん
  どちらも前後同文にはなりますが意味が通じません。
  但し(イ)の場合は臍語の「ん」を共用し一つ外しますと

  かんたんたんか簡単短歌→感嘆短歌→元旦短歌などの回文が成立
  します。無理して「
癌だ!ん?ん?担架?」などとしない方がいい
  でしょう。


  @のパターン 「んたんか」の前に一文字入れて見ましょう。
   「
」を入れる んたんか→簡単か→元旦か→元旦歌 などの
  回文が成立します。然しもう少し長い回文にしたいですね。そこで
  別の文字を入れてみましょう。
  「
」を使う→がんたんんたんか(元旦暗澹か)暗い元旦です、
  これはやめましょう。「
」を使う  んたんかかんたん   
  〇
の所に「」を入れます。  しんたんかかんたんし 
                    →(新短歌の感嘆詞)
  これで出来上がりです。もっと長い回文にするには前後や臍語部分に
  文字を足していけばいくらでも長い回文が出来ます。然し回文は長け
  ればいいと言うものではありません。(A〜Dのパターンも同様です)
  あまり長い回文は読む人に煩わしさを与える事もありますので注意し
  た方がいいでしょう。私は短編小説なども回文で書きますが、これは
  単なる自己満足の産物だと弁えて書いているつもりです。
  読む人に不快感を与えない回文を作るとすれば仮名書きにして五十字
  くらいまでがベストかと考えています。


    A,臍語部分に追加してみよう

     しんたんかのかいしんかいかはかいかんしいかのかんたんし
          (新短歌の改新開花は快感詩歌の感嘆詞)

    B,前後に追加してみよう
     
     きせいなきおおらかなしんたんかのかんたんし
                    
ながらおおきないせき
       (規制無き大らかな新短歌の感嘆詞ながら大きな遺積)

     ABを繋げば更に長い回文が出来ます。

    きせいなきおおらかなしんたんかのかいしんかいかは
       かいかんしいかのかんたんしながらおおきないせき
    (既成無き大らかな新短歌の改新開花は
                快感詩歌の感嘆詞ながら大きな遺積)

   
  この様にしていけば際限無く長回文は続けられるものの例えば
  10,000文字の回文を作ったとしてもそれが正しい回文を為して
  いるか確かめる程、閑な人はいないでしょう。先程長回文は自己満足
  に過ぎないと言ったのはこのような理由からです。長い回文がいいの
  では無く、回文の完成度がどれだけ高いかで評価されるべきだと私は
  思います。でも最初は何も考えず何でも回文にしてみることから始め
  ましょう。一年後には貴方も立派な回文士・・?かも知れませんね。
 

 もう一つ短い回文の例を挙げてみます。
  初めての方に「さくら」で回文を作らせて見ると殆どの方が、さくらとらくさ(桜と落差)
  と描きます。これも回文の形で、正解なのですが、これで満足してしまうと思考力が伸び
  ません。さくらの落差との意味もイマイチです。そこで、もっとぴったりはまる文字は
  無いかと考えられる人はどんどん上達していくのです。
  ・さくらのらくさ(桜野良草)・さくらはらくさ(桜・薔薇・草)・さくらきらくさ(桜気楽さ)
   ◎さくらひらくさ(桜開くさ)
  など幾つか考えて一番いいものを自分の作とするのがいいでしょう。
  (注)
桜開くさ はすでに何十人も使っているフレーズで真新しいものではありませんがそれを利用してこんな
      回文はいかがでしょう。


   *さくらひとごみにみごとひらくさ (桜人混みに見事開くさ)

 *長い回文の作り方はこちらを参考にしてみて下さい・
  http://www.geocities.jp/asobinohaiku/dandannagai.html
   


変換で文意が変わる
ひらがな書きだけの回文を漢字に変換した場合色々な形に変えられるものもある。
どのような文意がいいかは作者の選択次第である。ここはその例を短い回文で書いて見ます。

固有名詞の場合

ランダム

 
      * きつつき 

 ・啄木鳥・木突つき・傷つき・来つ尽き 
 ・機続き・吉尽き・吉継ぎ・忌続き
 など

       しんぶんし 

 ・新聞紙・新分子・新文士・呻憤死
 ・人糞死・針分時・腎分時・臣憤死 
など

       なみだみな

 ・波田美奈・涙皆・涙見な・波だ皆
 ・名見た皆・並だ見な・菜見た三奈 
など

      こいけけいこ

 ・小池啓子 ・小井家恵子 ・古池慶子 
 ・濃い毛警護・五井家敬吾(その他)
など

      しはたきたはし

 ・芝瀧田橋 ・詩は多義だ美し
 ・新発田北橋 ・死は惰気だ恥
 ・地肌着た端紙    
など  


      * けさもさけ 

 ・今朝も酒 ・今朝も咲け ・袈裟も裂け
 ・下座も避け ・華座も下げ  
など

     * こいしいこ 

 ・恋しい子 ・恋し以後 ・請いし以後 
 ・碁石i囲碁・恋しい碁・語彙強い後 
など

     たいかかかいた

 ・大画家書いた・大火が害だ・大禍が害だ
 ・代価が欠いた・対価加害た・大河瓦解だ
 ・対価が下位だ ・打 如何?快打 
など

   いなはいくにくいはない

     ・異な俳句に句意は無い
     ・去なば逝くに悔いは無い
     ・否は異句憎いは無い
     ・稲は生くに杭は無い 
     ・稲葉行くに悔いは無い  
など

  多少こじつけの感はあるものの、この こじつけが
    実際回文を作る時に結構役立つのである。

 


短い回文が作れるようになったら、何か課題を決めて作ってみよう。課題とは
  何か特定した文字を使って回文にすることです。課題は自分で決めてもいいが、
  作りやすいものだけ選択しやすいので、誰かに与えて貰うのがいいでしょう。
  例えば果物、野菜、動物、花の名、何でもいいでしょう。
  最初は『なし(梨)』『みず(水)』など楽に作れるものから始め段々難しい
  ものにレベルアップしてゆけば『チューリップ』『グレープフルーツ』など
  難問もこなせるようになるでしょう。

果物をあしらった回文

野菜名をあしらった回文


 ようかもももかうよ (八日も買うよ)
                           
 *よきあのかきのきがのあきよ(良きあのの木画の秋よ)
                           
 *わかやまはるかみかんかみかるはまやかわ 
           (和歌山遥か蜜柑噛み駈る浜や川)

 *かいはつしたれもんさんもれたしっぱいか 
         (開発したレモン 酸洩れた 失敗か)

 *ねだけあげたいちごちいだけあげたね   
          (値だけ上げた地位だけ上げたね)
                 
 *だきしフルーツのアジアのツールふしぎだ
       (抱きし
フルーツのアジアのツール不思議だ)

 *かうグレェプフルーツくえばはえくつーるふふえれくうか
  買う
グレェプフルーツ食えば歯へ苦痛流布増えれ食うか)
(註)この場合音引は読まなくても良いとの規則で作る人が
   多いようですが私は韻律重視で己に厳しく省く事を
   禁止しています。一般的なルールであればもっと簡単
   に作れます。

 (例題) かうグレープフルーツみつるふふれくうか
       (買うグレープフルーツ満つる富触れ食うか)


 だいこんこいだ  (大根扱いだ) 

 すたれたれたす (廃れたレタス

 *よいがにんじんにがいよ (良いが人参苦いよ
                    
 *よいさくはただはくさいよ (良い作畑だ白菜よ)
                

 *よきすいかかいすぎよ (良き西瓜買い過ぎよ)
       
 *かうとまとにとまどうか(買うトマトに戸惑うか)

 ぼくえくわすなすわくえくぼ
            (僕え食わす
茄子湧く靨
                  

 *ごがつはきゅうりうゆきはつかご    
           (五月は胡瓜植ゆ季二十日後)

 ねーいももいーね (ねーもいーね) 

 (註)ここで又音引(−)が出てきました。正確には
       ネエイモモイエネ と返さなければ成りま
      せん。(ねぇ芋も
イエね)となり、逆の表現
      にもできますが、芋の実直さを尊重して、
      伸ばす音は音引を使う方が芋を好きなお嬢
      さん方によろこばれるでしょう。
(^O^)

              (イエNO 否定の意

 

草・花の名をあしらった回文

動物の名をあしらった回文

らくさのたきはしえはえしはきたのさくら
       (落差の瀧 端え映えしは北の 

 *さいたもりおかにかのぼたん
           ほのかにかおりもだいさ
  (咲いた森・丘に香の
牡丹だ仄かに香りも大さ)
                    
 よきはつるおかにかおるつばき
           (良きは鶴岡に薫る椿よ)

 なだいさざんかいがいよいかいかんささいたな
  (名代
山茶花意外良い快感さ 咲いたな) 

 かぐやなはチューリップよぶツリーゆちはなやぐか
   (香ぐや名はチューリップ呼ぶツリー湯地華やぐか)

 
がいがしだれさくらからくされたしかいか
            (害が
枝垂れ桜から腐れた視界か)

 
サビタのはなデイゴこいしきときしいここいてなはのたびさ
  (
サビタの花デイゴしきと来し以後恋いて那覇の旅さ)

 
たいざんぼくのはなのもとにとものなはのくぼんさいだ
        (
泰山木の花の下に友の名は退く盆栽だ)

 
ねだんもるけいとうかもかうといけるもんだね
       (値段盛る
鶏頭花も買うとイケルもんだね)

(註)どんな名詞も回文になるかと言えば疑問はあります。
   特に外国名のものは、音引が入るものが多く、回文に
   なり難い。カーネーション・カラジューム等かなり
   無理にこじ付けないと回文にはならない。そんな時は
   無理せず、その名詞を捨てる勇気も時には必要である。

 だれかコアラだいたらあこがれだ       
          (誰か
コアラ抱いたら憧れだ)

 *ながたびのないらくだくらいなのびたかな
       (長旅のない
駱駝暗いな延びたかな)  

 *ねたかひどいなでマントヒヒとんまでないとびかたね
   (寝たか酷い名で
マントヒヒ頓馬で無い跳び方ね)

 *さかばはたんあのむこねずみとら しかかしらとも
             みずねこむのあんたはばかさ
   (酒場破綻 あの婿 
鹿かしらとも見ず
             寝込むの。あんたは馬鹿さ)

       @   A  B  C   D
 *がんさくだいか さい わに かば いるかあの
    かいがのあかるいばかにはいさかいたくさんか
    (贋作だ。
烏賊河馬イルカあの
           絵画の明るい馬鹿には諍い沢山か)


    (上記最短回文)↑
         @烏賊買い A犀さ B庭に鰐 
         C馬鹿な河馬 D軽いイルカ 


 だりきがむカブトムシセミもとぶともみせ
              にじむとふかむがきりだ
  (惰力が無 
カブトムシも飛ぶとも見せ
              滲むと 深むが 霧だ)

   
(註)獣、海獣・昆虫と複数使用を試みるのも面白い
      然し、このような回文は何処となくぎこちなく
      なる傾向にあるので注意が肝要だろう

 

人名地名を取り入れる

 

 
 
 回文に地名や人名を取り入れる場合、中傷的な表現や、揶揄した表現は出来るだ
  け避けた方がいいでしょう。人によっては名前そのものが揶揄したような返しに
  なる人もいる。例えば楽天イーグルスの監督さんは野村克也(
のむらかつや)さん
  だが逆さに読めば『
奴絡むのやつからむの)』となる。然しこれは本人もテレビ
  で自ら言ってることなので、問題はないでしょう。
  では『
のむらかんとくはぐどんからむの』としたらどうでしょう。
  『野村監督は愚鈍絡むの』となれば、流石の野村さんでも怒りはしないだろうか。
  名将と言れる程の人だから、笑って許してくれるかもしれないが、このような回文
  は避けた方が無難だ。尚、こんな場合も作り方によっては失礼に成らない作り方も
  ある。そんなことも考えながらご覧下さい。 


  <例えば次にように作れば問題解消です>
     のむらかんとくだシャイなファンがいかんあぶないや じ だぐどんからむの
        (野村監督だ シャイなファンがいかん危ない野次だ愚鈍絡むの
        

  人 名 編

  
   こさいかづきよけつこんはだめやだんこりこんだやめだはんこつけよきづかいさこ
              (小斎一樹よ結婚は駄目や断固離婚だ止めだ判子捺けよ木塚伊沙子
                   
上記は架空名です。同名の方いましたら御免なさい

   ナウいやまさきたけしをしけたきさまやいうな (ナウい山崎武司をシケた貴様や言うな

  
やまさきたけしはぶしとじふはじけたきさまや  (山崎武司は武士と自負弾けたき様や)

  
ナウいとたつやイザムをむさいやつだというな  (ナウいと立つやIZAMUをむさい奴だと言うな)

  
よいてなかいまさひろころびざまいかなていよ  (酔いて中居正広転びざまいかな態よ)  

  
けっこんしりとかとりしんごつげ        (結婚知りと香取慎吾告げ)

  
かしゅくさなぎつよしよツキなさくゆしか    (歌手草g剛よツキ無さ悔ゆ詩か)(註)悔ゆ死かでは失礼

  かひだしいながきごろうくうろこきかないしたびか(可否出し稲垣吾郎空路濃き叶いし旅か)

  
よをこいさばしめきむらたくやがやくたらむきめしはさいこおよ
                           (夜を鯉・鯖締め
木村拓哉が焼く鱈 麦飯は最高よ)

  
↓◎スマップメンバー勢ぞろい
  むさんはやくたらむぎめしだししょっきなさくうろごきかないこんしりとがなかいまさひろこけただけ
         ころびざまいかなかとりしんごいながきごろうくさなぎつよしたのしめきむらたくやハンサム
    (霧散早く鱈 麦飯だし 食器無さ 空路五機かな 遺恨知り咎 
中居正広こけただけ
                転びざま如何な
香取慎吾稲垣吾郎草g剛楽しめ 木村拓哉ハンサム)

  さすがみかわさんけんいちのいげんけいのちいんけんさわがみにかすさ
  
           (流石美川さん憲一の威厳系 のち陰険さわが身に課すさ)  (
註)一寸失礼かな?

  こいえわかせたつふさぶちゃんやちぶさふったせがわえいこ
            (恋へ湧かせ立つ譜 
サブちゃんや 乳房振った瀬川瑛子)(註)これくらいはOKかな?
  よいなひかわきよしのしょきはかびないよ (良い名 氷川きよしの初期は黴びないよ)       
                           
  
いだぶるこおさきおおとけいさっちゃんや ちっさいけどおおきさをこるぶ た い
                 (意ダブる香咲き王都系
サッちゃんや 小さいけど大きさを凝る舞台)

  
がいせんかつづりとをつつききんききっつおどりつつかんせいか
                      (凱旋歌綴り徒を突つきキンキキッツ踊りつつ歓声か)

   
(お笑い系)↓
  じんしんへとべしむらけんさんけらむしへとへんしんし(人身へ飛べ志村けんさん螻蛄虫へと変身し)
  
よえともちかよかちもとえよ             酔え友近よ価値も問えよ)

 
じんないのりかとけっこんはんこつけどかりのいなんじ(陣内紀香と結婚ハンコ捺けど仮の居難事)      
  
きりこのかってとてっかのこりき        (キリコの勝手と鉄火の小力

  
たいけつこいさんまのまんまのまんざいこっけいだ (対決濃いさんまのまんまの漫才滑稽だ)
          
  
なだけこじまよしおきうくがくうきおじよまじこけたな(名だけ小島よしお気浮くが空気怖じ読まじコケたな)

  
よいかたかたいきんちゃんやちんきいたがたかいよ (良い方固い欽ちゃん家賃聞いたが高いよ)
     
  
ひるやすみわらっていいともえたもりもだえともいいてつらはみすやるひ    
             昼休み笑っていいともへタモリ悶えもと言いて面はミスやる日)

  
だきつきんもんきっきだ      (惰気尽きんモンキッキだ)

  
かたげなかとーちゃたつがチョンボしポンとちがったやチーとかなげたか
  
                (堅げな加藤茶 起つがチョンボしポンと違ったやチ〜とか投げたか)

地名・名所 (短歌式)

  いなえきとこもろこゆねかまごうたうこまがねゆごろもこときえない
  
                   伊那駅と小諸越ゆねか馬子唄う 駒ケ根湯ごろ模糊と消えない)
  
みのをけさでしひだのたびくをよむよおくひだのたびしてさけをのみ
 
                美濃を今朝出し飛騨の旅句を詠む夜 奥飛騨の旅して酒を飲み)
  
きじにはえしみやげやみはるこままつままこるはみやげやみしえはにしき
                 (木地に映えし土産や
三春駒待つ間々梱るは土産屋見し絵は錦)      
  
なはのなるおかみなくさともゆるはるゆもとさくなみかおるなのはな
  
               (菜は野なる丘みな草と萌ゆる春湯本作並薫る菜の花)
  
せきよぎるせみかわかみがたぎりなり きたかみがわがみせるきよきせ
  
               (堰横切る蝉川上が滾り鳴り北上川が魅せる清き瀬)
  
まがおしていこえばかしにぎょうととうよきにじがはえこいてしおがま
  
                (真顔して憩えば河岸に興と訪う良き虹が映え恋いて塩釜
  
もみのきはのこりてみなるふなおかをなぶるなみてりこのはきのみも
  
                樅ノ木は残りて実なる船岡を嬲るな満てり木の葉木の実も)
  
もがみがわすみめおとふねたきのえの きたねぶとおめみすわかみかも
                  (
最上川澄み夫婦舟瀧の上の北合歓遠目魅すは神かも)
  
たぎるせがひびおいらせのなみおとをみなのせらいをひびかせるきた
             (滾る瀬が日々奥入瀬の波音をみな乗せ雷を響かせる北)

 

                 き かと あとかき
                 机下と後書
    
       天災 波よ! 晴れなりし野も感激の夜は其処に見えて 希望の今朝の野心が
     吾を包み寄稿と体感 変体仮名に意外と中身の濃い冊子となるや 如何に書き
     方次第が大事な思惟だ 書いた下書きが二回遣るなど 実際好みかなと意外に
     長い短編書いたと動き見つつ俺は 感謝の酒呑み その手笑みにこそ春夜の
     機嫌か 物識りなれば読みな勇んで


     てんさいなみよはれなりしのもかんげきのよるはそこにみえてのぞみのけさのやしんが
    われをつつみきこうとたいかんへんたいかなにいがいとなかみのこいさっしとなるや 
    いかにかきかたしだいがだいじなしいだ かいたしたがきが にかいやるなどじっさい
    このみかなといがいにながいたんぺんかいたとうごきみつつおれはかんしゃのさけのみ
    そのてえみにこそはるよのきげんか ものしりなればよみないさんで
              
        
                          く  り  た  り  く
                                  久 利 田 利 久

 

初歩回文

俳句回文

元旦干支

感嘆短歌

都道府県

歳時記

たいこめ

短編小説